中耳炎を繰り返す
我が家にはもうすぐで5歳になる男の子がいる
息子は0歳の時から中耳炎をよく発症していた
保育園に入ると頻度は増し、1か月に1回は中耳炎で発熱をした
息子の場合、風邪をひく→鼻水が出る→細菌・ウイルスが鼓膜に入り炎症を起こし腫れる→高熱というパターンがほとんどであった
これを急性中耳炎というが、対処法としては抗生物質の投与・鼓膜切開がある
もともと子供は耳管が短いので大人より中耳炎にはなりやすいみたいだが、息子は風邪をひくとすぐにウイルスが鼓膜に入りやすいタイプらしい
中耳炎になり始めの時は抗生物質だけで治ったが、かなりの高熱が出てるときは鼓膜切開をした(両耳で合計5~6回ほど)
この鼓膜切開が本当に見ていてつらい・・
麻酔薬が染みたコットンをしばらく耳の中にいれ、そのあと小さな穴をあけそこから膿を出す
私は経験したことがないが、泣き方を見る限り尋常ではない痛みだろうとおもう
この中耳炎の厄介なところが、急性中耳炎だけで治ってしまえばいいのだが、水が鼓膜から抜けないいわゆる滲出性中耳炎になってしまうことだ
息子は急性中耳炎を起こして鼓膜切開するも、なかなか最後まで滲出液が抜けず鼓膜に残る
滲出性中耳炎の場合、痛みはないが耳の聞こえ方に少し影響があるらしい
1歳後半を過ぎたあたりにかかりつけの耳鼻科の先生からチューブ留置手術を勧められた
先生からは「毎回切開するのもかわいそうだし、鼓膜がどんどん薄くなってしまう。まただんだん大きくなるにつれて言葉を覚えるのに影響が出る」と言われた
チューブ留置手術とは
鼓膜切開術を行っても急性中耳炎が繰り返し起こる場合などに行われる手術である
鼓膜の一部を切開し、シリコンチューブ(形はミシンで使うボビンのようなもの)を留置することで鼓室が換気できるようになる
そうすることで鼓膜に滲出液が溜まらなくなり中耳炎にならなくなるのだ
1歳くらいまでは、親がおさえることが出来るため近くの耳鼻科でも手術ができるといわれたが、大きくなると暴れるため、全身麻酔での手術になることが多い
時間は5~10分ほどで終わる
挿入期間としては、大体2年ぐらいで一度外して様子を見ることが多いようで、また再発するなら再度留置手術を行う
手術を受けるべきか、様子をみるか
医者によって様々な見解がある
すぐにチューブ留置手術を行ったほうが良い、という意見もあれば、大きくなれば免疫がついてきて風邪をひきにくくなり、自然と中耳炎にならなくなるのでチューブ留置はしないという意見もある
実際別の耳鼻科に行って相談したが、そこの先生はチューブ留置手術反対派であった
ちょうどその頃、全身麻酔で麻酔量を誤り子供が亡くなったという事件も聞いたので余計怖かった
手術を受けるべきかとても悩んだ
結局1年ほど悩んだ
チューブ留置手術を決めたきっかけ
息子が2歳になり、急性中耳炎の回数は少し減ったものの、相変わらず滲出性中耳炎には常になっていた
でももう少し大きくなれば良くなるはず!手術はやめておこう思った
しかし、手術をしたほうがいいという考えにすぐ変わる出来事が起こった
2歳後半ともなると、子供は急によく喋るようになり、保育園の同級生のお友達もどんどん喋るようになった
今まで全然喋れなかった子が数日で色々言葉を覚え喋ってる
そこで息子と比較したところやはり言葉の発達が遅い、そして喋れる単語の発音も悪い
これはうまく聞き取れていないからであろう
正直焦った ここでようやく手術を受ける決心がついた
手術前検査~手術
手術は3歳になる手前のGWに決まった
紹介状をもらい総合病院へ
新宿区落合にある聖母病院で受けることになったのだが、子供2人とも聖母病院での出産したためか不思議な安心感?があった笑
手術前検査が結構大変だった
血液検査、採尿、心電図などいくつかあったがその中でも採尿は大変で、まだおむつが完全に取れていなかった息子は採尿するために、男性器にビニールのようなものをかぶせられた
早く出るようにたくさん水分をとらせたがなかなか出ない
あと何時間かかるのだろう、と途方に暮れていたところ主人が息子を連れてトイレに行った
そこで紙コップに変えてみたところ速攻で出た!!
そりゃあんなビニールはられてたら、気持ち悪くて出るもんもでないよなぁ。。と思った
無事採尿も終わり、採血も泣かずに一人で頑張った
密かに子供の成長を喜んでいた
検査結果は軽い貧血があるものの、特に問題なく手術が決まった(子供の貧血の件についてはまた後日・・)
左耳は短期間型チューブ、右耳は長期間型チューブを挿入することにした
左側は中耳炎になる頻度が少なかった事と、長期間チューブを入れていることにより、鼓膜が閉じなくなるリスクもあるのでそういう形をとった
手術当日朝は固形物は食べてはいけないのでヨーグルトドリンクのみだった
それ以降はお水のみ
それが見ていてとてもかわいそうだった
昼過ぎ白い手術着に着替え待っていると呼ばれていよいよ手術へ
中まで一緒に行きますか?と聞かれたので手術台へ向かう子供と一緒に入った
マスクを付け麻酔のスイッチが押される
麻酔メロン?かなんかの匂いがついているそうだ
だんだん意識がなくなる息子 麻酔が効いたので外へ出た
たかがチューブ留置手術なのだが、全身麻酔されて意識がなくなった子供の姿を思い出すと涙がでた
あんな小さい子供に全身麻酔させて本当にやるべきだったのだろうか・・
15分ほどで手術は終わったが息子はまだ寝ていた
先生に「あと2時間くらいは麻酔で起きないかもしれないです。起きたら水が飲めるか確認します」といわれた
もし起きなかったら・・と不安になった
しかしそんな不安をよそに息子は5分もしないうちに目覚めた笑
そして、私が目を離したすきに脱水症状にならない為にしていた点滴をブチ!!!っと抜いた
看護師が再度点滴をしようと試みるも、頑なに拒否る息子
結局は担当医が来て、元気そうなので点滴はいいでしょうと折れた
水分も摂れ、思っていたよりも早く退院できた
術後~現在
手術後、息子の表情が明るくなったような気がした
良く聞こえるようでおしゃべりも増えた
ただ、チューブ留置をしてから気を付けなければいけないのは、水を耳に入れないことだ
水が入ることにより、チューブ周りが細菌に感染すると厄介なことになる
お風呂も毎日耳栓をしなければならない(現在はお風呂では面倒でしていない・・)
水泳は耳栓をしてちゃんと帽子を被れば大丈夫と言われたが、怖くてさせられない
水が入らないように気を遣うのが結構大変
それでも・・やってよかった!!!
なによりも、手術後ほとんど熱が出なくなった
手術を受けてから現在そろそろ5歳になるまで、発熱したのはほんの数回
風邪をひいても鼻水はでるものの発熱がない これが免疫がついたからなのか、チューブ留置手術したからなのかはわからないが
少なくとも中耳炎からの発熱がなくなったのは事実である
現在は、左耳はもうすでに取れてしまった為右側のみチューブが残っている
来年にはチューブを外すことになるだろう
再発しないことを祈ろう そして小学生になったら思う存分、水泳をしてもらいたい
今日の一枚
手術後軽井沢へ